「ダメなところは遠慮なく指摘して」vs「これ言っていいんだろうか」問題

そういえば昔、私はゲーム制作に使える音楽作品の無料配布サイトをやっておりまして、「クオリティアップのための指摘やダメ出しは大歓迎。どんどん言ってほしい」と公言して、連日のように曲を作っては投下してたんですよ。

で、聴いてくれてた人のうちの一人がこれまた熱心な人でして、ほんとにズケズケ言ってくるんです。「ここのドラムはこうしたほうがいい」「ここのコード進行はジャズっぽくない」とか、びっくりするぐらい細かいことを逐一。しかも9割が好みの問題ですよ。お前のドラムの好みとか知るかよ。




でね、あんまり言われるとね、腹立つんですよね。

自分で「指摘やダメ出しは大歓迎」って言っときながらね。でも腹が立つ! ふしぎ!

最終的にその人とは疎遠になりまして、そのことで私は「どんなに正当な指摘だろうとダメ出しだろうとなんだろうと、し続けたら相手は拒否反応を起こす」ということを勉強したのです。

ほんとに遠慮なく指摘していいのかな?

Twitterで最近「撮影の時、ダメなところは遠慮せずに指摘してほしい」っていう趣旨のツイートをよく見ます。

確かに、カメラマンじゃないと気づかないミスってありますよね。撮ってる時は完璧に撮れたつもりでも、家に帰って見てみたら想像以上にガッカリな出来で(しかもカメラマンじゃなくて自分の側に原因があるタイプのエラー)、「その場で指摘してもらえれば回避できたようなミス」ってかなり多いです。

私の場合、帰って写真見て一番ガッカリするポイントで特に多いのが前髪なんですよ。だって動き回るし、自分の状態ってわかりづらいじゃないですか。だから現地で「はいブスーーーー!襟まがってる!しゃんとしなさいよね!もう!」って指摘してくれるオネエカメラがいてほしいって思ってるんです。IKKOみたいな感じがいい。

でもね、一方でこうも思うんです。「完璧になるまで言われ続けるとしたら、それにメンタルが耐えられるかな」って。

ダメなところを指摘しないのには理由がある

「ダメなところは遠慮なく指摘して!」と言われても、カメラマンが指摘をためらうのには理由があります。

まあ、ダメなところがあっても普通に気づいてなかったり、特に気にならないから黙ってるだけだったりするパターンもあります。

でも結局のところは「マジでズケズケ全部言ったら困ったことになるのは目に見えているから」に尽きるんじゃないでしょうかね。

指摘はMPにダメージを与える

冒頭に出てきた私の話のとおり、人はミスを指摘されたりダメ出しされると少しMPダメージを受けます。

これは内容に関係ありません。どんなに的はずれな指摘でも受けますし、逆に正当な指摘でもダメージ0では済みません。

そして、それにどれだけ耐えられるかは人によって全く違います。かなりタフな人もいるし、脆すぎる人もいる。極端な話、ちょっと言っただけでギャン泣きされたり、言葉尻の小さなトゲが心臓に達して大喧嘩に発展する危険だってあるんですよ。いやマジであるんだよ。

ちょっとのことで傷つく人もいるなら、ちょっとのリスクを見逃せない人がいてもおかしくないんです。

コミュ強ばかりではないんです

「それなら、言い方や伝え方を気をつければいいのでは?」って思いますよね。

もちろんそれは有効です。ある程度信頼関係ができていれば、多少言葉にトゲがあろうと誤差でしかありません。初対面の「バカ!」と親しい人の「バカ!」は別物です。

あるいは、笑いの要素があれば、ダイレクトに指摘するよりもソフトになりますね。だから私も、撮影に際して伝えにくい事を言う時ほどオネエになったり、中国人になったり、ゴリラになったりしますね。ウホウホ。

それでもやはり、全てのカメラマンがそれをできるとは限らないです。ちょうど、指摘やダメ出しへの耐性に個人差があるようにね。

それでもやっぱり指摘は必要なのです

良い作品を作るには多くの指摘が必要、しかしダメ出しを受け続けるのも心臓に悪い。コスプレイヤーの活動にはこのジレンマが常に付きまとい、なんとか折り合いをつけていかにゃなりません。

しかし結局のところ、コスプレイヤー側が腹をくくるしかないんですよね。

「何を言われても全部受け入れる」と腹をくくろう

最終的にはこれが最善なのかなと思います。

コスプレイヤーは「悪いと思ったところは全部指摘してください!なんでもしますから!」と全ての責任を負った三浦のように腹をくくるのです。


黒塗りの高級車に追突したサッカー部員の話なんて誰もしていません

あらゆる指摘の一切を引き受けるのです。あなたがそう決めた以上、カメラマン谷岡の指摘に対してヘイトを溜めてはいけません。ヨツンヴァインになれと言われたらヨツンヴァインになるのです。あくしろよ。

ただ、そんなに肩肘張る必要はありません。カメラマンもそこは人間なので、コスプレイヤーの心をへし折るような限度を超えた指摘はしません。「超えちゃいけないライン」があることはカメラマン側も理解してます。お互い大人ですからね。谷岡だって免許証の件はちゃんと考えてくれるよ(返してやるとは言ってない)。

「指摘してください」と言われるとカメラマンも安心するよ

実はこの問題にはカメラマンも頭を悩ませています。以下は指摘をためらう例の一部。

  • 指摘に対してどこまでの覚悟があるのかわからない(これ言っちゃっていいの?怒らない?)
  • コスプレイヤーがその場で解決できない要素(表情が固い体質の人に「表情が固い」と指摘して大丈夫?)
  • 異性が指摘するのに躊躇する要素(毛の剃り残し、腹の肉がタプってるとか言いづらくない?)

なので、「悪いところや気づいたところはガンガン指摘してください!」って言ってくれると、カメラマンとしても非常にありがたいのです。不要なためらいの意識を放り出すことができますからね。しかも「超えちゃいけないライン」は保ったままで。こうなると無敵です。

コスプレイヤーはカメラマンに対し、撮影に入る前にぜひ一言添えておくことをお勧めします。




指摘やダメ出しは推奨したほうが結局みんなが得する

自分に欠けているところや欠点の全てに、自分一人で気づき、それを改善していける人はそうそういません。究極生命体じゃあるまいし。

人から指摘されたりダメ出しを受けるっていうのは自分を成長させるチャンスとも言えます。また、それを促すっていうのは成長機会を増やすってことなんです。

カメラマンもまた、いい写真を撮れて超オイシイ。

ファンもその恩恵に与ることができ、素敵な写真を拝めてドチャシコれます(でもコスプレイヤーでシコってもいいけど可能性は感じないでください)。

そこにあるのはジャパリパークのような優しい世界なのです。

優しい世界、担ってみない?(ブルゾンちえみ的締め)

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