コラム

コスプレで磨かれる「セルフ・ブランディング」という能力

コスプレイヤーはですね、基本的にはスタジオの、ブースといわれる地域に過ごしていまして、若干ゃストロボが、発光しているところなので、そういったところで撮影しやすいようにカメラマン、あの、大きなレンズで。であと目も大きいので、写真映えするように。

表現力ぅ……ですかねぇ……。

表現したいことを、スッと、再現できる人種でして、結構ふざけるのが好きなので、軽々と1枚2枚はネタ写をツイートしてくれますね。

しんざきおにいさんネタはもういい。




コスプレはどちらかというと役に立たない部類の趣味ですが……

でも、趣味を役に立つ・立たないの次元で語ること自体がとりあえずナンセンスなんだよね、それ一番言われてるから。

それを踏まえた上で言いたいんですけど、やっぱりなんというか「それにしても」なんですよね。それにしても潰しがきかない。

家庭菜園で野菜作ってるおばちゃんとか、食える魚を釣るおじさんとか、プログラミングでツールを作れるタイプのオタクとかに比べると、作品を作って表現ができるとか、自分や他人を元気にするとかいうコスプレの効用っていうのは極めて回りくどいんです。「高速で貧乏ゆすりをすることで足の筋肉が鍛えられるのだ!」みたいなやつだよ。

平たく言うと「それは食えるのか?」っていう。

くやしい……でもやっちゃう!(ビクンビクン

ので私は、定期的にやってくるこの後ろめたさを、以下のような持論で紛らわすことが多いです。

  • コスプレが流行するのは社会が成熟している証拠。文化は余暇が発展させる
  • コスプレがなくなると生きる力を失い、コスプレで元気になる人がいるなら、それはもう「役に立っている」言うべき(タバコとパチンコ理論)

コスプレが「役に立つ」と感じた、もう一つの視点

コスプレは役に立たない、潰しがきかない。

そんなふうにかんがえていた時期が
俺にもありました

役に立つ・立たないを論じることがナンセンスだということは繰り返し強調しておきます。

そのうえで、こじつけとか無理矢理な正当化でもなんでもなく、割とマジで「役に立つ」部類の趣味なんじゃないか、って最近思うようになったんです。

セルフ・ブランディング

って聞いたことあります?

いえ、ディオ・ブランドーじゃありません。人間やめた人じゃない。今まで食べたパンの数を覚えてない人じゃない。

とは

「セルフ・ブランディング」つーのはですね、自分を魅力的に見せたり、権威付けをするなどして社会的評価の高さをアピールすることです。もっと簡単に言うと「自分を売っていくこと」ですね。

セルフブランディング – Wikipedia

https://goo.gl/9o5rxu

「なんだ、ただの嫌な奴か」って思いました?

違う、そうじゃない。

セルフ・ブランディングの効用

社会的評価が高ければ、振り向いてほしい人を振り向かせやすくなったり、ワガママが通りやすくなったり、困ってる時に助けてもらえたり、まあ何かといいことが多いのです。

アピール力ぅ……ですかねぇ……。

仕事の場でも、同じ結果を出してるのに高く査定されたり、新しいことを1つ2つ任せたりは余裕でしてくれますね。

ゲームにも「魅力」とか「運」とかいうパラメータがありますが、これらが高いと、お店のアイテムがちょっと安くなったり、アイテムのドロップ率が上がったり、いろいろいいことありますよね。ああいうことが現実でも起きやすくなるのです。

もちろん、中身がそれに追いついているかは別の話なんですけど、どうせなら最初から好印象を持ってもらってた方が得ですよね。

コスプレはセルフ・ブランディングの予行演習

コスプレでは、衣装やメイクに力を入れ、ロケーションの良し悪しに気を遣い、何枚も撮影した中から少しでもいい写真を仕上げようとしますよね。

でも、その過程で得られるのは純粋に作品や自己満足だけかといえば、そうではありません。それを仕上げるための能力も磨かれていきます。

また、作品を公開したら、できるだけカイブでスターをもらったり、TwitterでハートやRTをもらおうとしますよね。ほんでその試行錯誤の中で、何がウケて、何がウケないのかが段々わかるようになっていくんです。

セルフ・ブランディング技術を「リアル」に応用する


撮影:とーるさん @supertomato_ryo

そうやって、自分を売っていくための手練手管を身につけていくわけですが、これが「リアル」、つまり実社会で使えないわけがないのです。

身だしなみが整っていて、Twitterのリア垢、Facebook、Instagramにオシャンティ~~~~な写真を上げてる人には、より多くの人が集まります。

集まること自体が楽しければそれでいいし、何より、人が集まることで可能性が生まれます。自分が「やりたい」と思っていたことを実現する力を持つ人が現れるかもしんない。

ここまで来たらもう「役に立たない」なんて言えなくない?

なぜ「あんな奴」が人気なのか

そういえばちょっと前、コスプレイヤーのクオリティと人気・評価は別に正比例するわけじゃないですよっていう趣旨の記事を書いたんですけど、それがまさにセルフ・ブランディングの話でした。

なんで憎いアンチクショウはスターもハートもRTも多くて、私は少ないのかって、それは憎いアンチクショウの方がセルフ・ブランディングが上手いからなんです。

(もちろんスターもハートもRTも集まる一番の理由は「クオリティが高いから」です。あくまでそこは履き違えたらアカン)

セルフ・ブランディングにしっかり取り組んで、計画的に支持を得ようとすること。これを「必死だなww」と嘲笑するか、「どうやってるのかしら」と分析してトレースを試みるかは、あなた次第ですね。

「カワイイ」は正義。「詐欺れる」は能力

コスプレの文脈で「詐欺」というと、実物よりも魅力的に見せることを指します。なんか自虐的な香りが漂う表現ですね。

確かに「自分を実物以上に見せようとする行為」というと、急に悪いことのように思えてきます。

でも、逆に考えるんだ。「実物以上に見せちゃってもいいさ」って考えるんだ。「実物を後から追いつければいいのさ」ってジョースター卿も言っています。

動物だって、実物よりも大きく見せて外敵から身を守ったり、求愛行動を取ったりするじゃないですか。「詐欺れる」ってのは正当な能力なんですよ。

コスプレは役に立つ

あなたが今がんばって取り組んでいることは必ずリアルで役に立ちます。

「これやって一体何になるんだろう……」と虚無感に襲われた時は、「セルフ・ブランディング」という言葉を思い出してみてください。ブランドーじゃないよ。酒! 飲まずにはいられないッ! の人じゃないから。

あるいは、役に立つ・立たないで悩んだことが全然ないという人も、気が向いたらどこかで応用してみてください。まあ言われなくても天然でやってるかもしんないですけど。

何にしても、あなたがいま熱意をもって取り組んでいることは、人生での使い道があるということを覚えておいてくださいね。


いや、あるのかなぁ…… 撮影:栞鳳ちゃん @shion_phoenix





この記事の中の人(チンピラ)です

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